アンプ
| CEC |
| AMP53-MHT ¥252,000-(税込) |
コンパクトなボディに詰め込まれた最新テクノロジーの数々
横幅が217.5mmのハーフサイズという「53シリーズ」に、待望のコントロール/パワーアンプ「AMP53」が新発売されました。「可能な限り信号経路を短くする」という設計哲学で開発されたAMP53は、入力セレクターとボリュームを設けただけのシンプルな構成ですが、CECの技術が凝縮されたモデルとなっています。
入力段から出力段まですべての回路をフルバランス設計とし、低ノイズ・低歪みを実現。出力回路には新世代のLEF回路(Load Effect Free)を採用することで、安定性と音質がともに向上しました。しかもミューズハートチューニングを施すことによって音質を2グレード以上アップさせました。
音量調整には、アンプのゲインをデジタルでコントロールすることで音量レベルによる音質・性能変化を極小に抑える技術、DIGM(Digital Intelligent Gain Management)を採用しています。
筐体とボリュームノブは重量感のあるアルミニウム押し出し成形で、これは冷却効果を高める役割も果たします。さらに筐体内部の温度はセンサーで管理され、オートコントロールの底部ファンにより安全な温度に保たれています。(このファンはノイズをほとんど発生しない独自の磁性体軸受のものです)
このように、細部のいたるところにまで音質向上が図られたAMP53。その音調は上質で豊潤です。厚手な中低域と低域が特徴的ですが、動きは軽快なので、臨場感、ライヴ感も実にナチュラル。心地好く音楽を楽しませてくれるアンプと言えるでしょう。
一聴してまず感じたことは、どこまでも自然な響きがするということです。
音楽的な表現も十二分で、これ以上はいらないほど豊かで美しいです、正直言って驚きました。これは響きのバランスが大変よいからです。ですから聴き疲れする音は皆無です。このことは長時間音楽を聴くためには大変重要なことだと思います。
要するに生の楽器の音の佇まいやバランスに近い響き、ということです。そんな音の重なり合いは実に美しく、自然さに溢れる豊かな音ということになります。このような音作りはCEC製品の特徴と、もう言ってよいのではないでしょうか?
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これはCEC社のドイツ人エンジニア、カルロス・カンダイアス氏の音です。
彼はかつて合唱団で歌った音楽経験を持っているエンジニアで、カラヤンの指揮下でも歌ったことがあるようです。きっと音の響きというものを体で知っているのでしょう。「ちょっとおかしいな」とか「聴いていて疲れる」というような音作りは、彼は絶対にしません。実に素晴らしい音楽的なバランス感覚を身に付けた人だと思います。
私も、オーディオでは、生音つまり実演奏とかけ離れた音では絶対聴きたくありませんし、聴かせて欲しくありません。なぜなら、演奏会場で聴く音楽こそ、「真実」の場だと思うからです。
ごまかしや飾りたての演奏など全く通用しない場です。不勉強の演奏家はその場に居られなくなります。聴衆も馬鹿ではありません。気の抜いた演奏や気持ちの中にごまかしがあると、瞬時に見抜かれてしまいます。本当に恐ろしい真剣勝負の場なのです。その演奏の如何によっては、明日から職を失いかねない事が実際に起こる場所なのです。演奏というのはそういうものでなくてはならないのですね。
こういうことを書いたからといって、オーディオ機器から聴こえる音楽に実演奏の再現そのままを、100%求めようとするわけではないのですよ。
でも求め、模索します。
私の体の中には、生の音楽の動き方や鳴り方があります。経験があり積み重ねてきたのです。実際の演奏を聴くことを経験して、自分の物差しが出来上がっていたのです。
私の聴き方の一例を簡単にお話します。
日本を代表する国際的なヴァイオリニストに、「五嶋みどり」という方がいらっしゃいます。ご存知でしょうか?天才的なヴァイオリニストです。彼女のヴァイオリンをはじめて弾くのを見て、あの大指揮者・作曲家のバーンスタイン氏は、「どこかの惑星から来た天才かと思った」という言い方をして、その驚きを表現したほどです。
さてその彼女のCDを聴くとしましょう。私の家には、彼女が弾くチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のCDがあります。まずは普通に、彼女の弾くヴァイオリンの音や作り上げる音楽がどうであるか?を知ろうとします。そして更に、彼女が音楽の現場において、どうあろうとしているか?を知ろうと努めます。
私はCDのほかに、NHK交響楽団と共演した彼女のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のライヴを見た経験があります。その時の彼女のヴァイオリンの弾き方は、私にとってなかなか印象的なものでした。普通に見ていたら見過ごしそうですが、彼女はほとんど顔をあげずに黙々と弾いていくのです。その姿は大勢の観客の前でありながら、まるで音楽と真摯に向き合い語っているようでした。非常に集中力溢れる雰囲気です。音楽への祈りにも見えます。他のヴァイオリニストはやらない、特徴的な演奏の姿だと思いました。
彼女が顔をやっと挙げたのは、あの難曲を見事に弾ききって、万雷の拍手に包まれたときが最初だったのです。そうしたスタイルで弾く彼女のチャイコフスキーは、無駄のない、気負いもない、ひとつひとつ丁寧に奏でていく、全く軽々しさなど一切ない、訴えてくるような音楽でした。
さて自分にこうした経験があると、そのライヴと同じ曲のCDの演奏もそんなに年月が離れていませんから、あの実演奏での彼女のスタイルと音と音楽の記憶をたどりながら、CDを聴くのです。きちんとチューニングされたオーディオで聴く彼女のチャイコフスキーは、面白いもので、演奏会で見て聴いた経験を再現してくれるのです。難しいパッセージやフレーズの扱い、彼女特有の「間」、弓使い、そして自分が演奏しない時に、オーケストラを聴きこむ様子など、CDの音楽から感じ取れるのですね。
嘘だろうともし思った方がいたら、是非この機会に理解していただきたいと思います。音楽は、奏者のやむにやまれぬ思いがあって、あらゆる努力と仲間との協力があって実現される産物だということを。この実演奏の重要性を皆さんにも経験していただきたいし、理解してほしいのです。
なにも私の言うとおりに思ったり、感じたりする必要はありませんよ。
要は、あなたの物差しが良い音楽演奏を聴く体験から作られることが大事なのです。
新発売のAMP53で五嶋みどりさんのチャイコフスキーを聴きながら、そんなことを考えていました。何よりも自然で、美しくバランスよく再現するアンプであることを強調しておきたいのです。これでおそらく実売は20万円ちょっとです。50〜70万のプリメインと勝負できます。ほんとうに。
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主要スペック
| 定格出力 |
120W+120W(8Ω) |
| 周波数特性 |
10Hz〜200kHz/+0/-0.2dB/1W |
| S/N比 |
XLR:101dB RCA:91dB(flat/1W) |
| 全高調波歪率 |
XLR:0.0028% RCA:0.016%(1W/1kHz) |
| ゲイン |
0dB/+6dB |
| 入力端子 |
バランス(XLR)x 2 アンバランス(RCA)x 2 |
| 出力端子 |
スピーカー出力 x 1 REC OUT x 1 |
| 電源 |
AC100V・50/60Hz |
| 消費電力 |
60W (無入力時) 300W (RCA入力/8Ω負荷定格出力時) |
| 外形寸法 |
217.5(W)x 448(D)x 100(H)mm |
| 質量 |
9.6kg |
| 付属品 |
ACケーブル/リモコン/取扱説明書/保証書 |
| カラー |
シルバー |