10/8:「のっけ」の夢に乗せられて、PCオーディオを鳴らしたア!
去る9月27日(土)に山梨県西野原市西原地区(さいはら)にある築138年の古民家「のっ家」で開催された一日オープンマーケット「はたけっと まーけっと」に参加して来ました。「のっけ」とは、仕事場で出逢った若い二人の女性、古民家で農家民宿をやりたい菊池容子さんと食べ物屋を経営したい三岡歌南さんが始めたプロジェクト名である。07年11月に古民家暮らしを始めた菊池容子さんは、早くも今年の新年会には、そばの手打ち教室、春のお花見、夏至のキャンドルディ(電気を極力使わず、火とロウソクの灯だけで過ごす2日間、五右衛門風呂体験付)、夏のそば麦畑開墾合宿と、ほぼ毎月イベントを精力的に開催している行動派である。今回は、夢があり、いつかはやりたいけど、まだ見えていない人たちの後押し(のっける)をするイベントである。偶然、目にした告知チラシに当店「リビング・ミュージック」もまさに該当するのではないか!?と、参加を希望したら、気持ちよくOKがでたので、パソコンで良い音で素晴らしい音楽を聴くシステム「LMC-1.01 for PC」を引っさげての参加である。畳1畳分、参加費1,500円という嬉しくなる料金である。オーディオ業界の各種イベントも少しは見習ってほしいものだ。
当日早朝、お手伝いのI君の運転するワンボックスカーに荷物を載せて、首都高、中央道と乗り継ぎ、上野原インターを下り、一般道を「のっ家」のある西原へ、ひた走り。バスでは、約50分(38Km)は掛かるという、山道(助手席の私は途中からはまさにジェットコースター状態)をほぼ30分で到着。6時45分に岩本町をスタートで、8時45分には現地に着いたから、2時間の路程である。(直前にちょっと道に迷った分の10分を差し引くと、1時間50分という快速である)I君の土地勘と運転技能の賜物と大感謝!(普通の人なら、優に3時間近くは掛かる)
早速、開梱作業、セッティング、チューニングと手慣れた作業を続けること約1時間、ようやく、良い音で音楽が流れるようになった。しかし、初めての異種イベントへの参加ということもあり、事前にあれこれどんな音楽がふさわしいのだろうと、無い頭で、想像したのだが、20代、30代の女性がどんな音楽を聴いているのか、皆目見当がつかない。ままよと思いつくままに100枚近くのデモ用CDを持って行ったのだが、案の定、不安的中。出だしの音楽選定から、ミスってしまった。3、4曲、音質を確認しながら、来場者の反応をうかがっていると、主催者の「菊ちゃん」が顔を曇らせながら、駆け寄って来て、「なんか違う、違う!誰か音楽に詳しい人いない?」と周りに声かけすると、近くのカメラマンの男子が、「ボサノバがいいよ」と貴重なアドバイスをくれた。100枚近くのデモ用CDを検討すると、僅かに2枚、「夜ボッサシリーズ ヴァイス ヴァーサのくらしのうた」と「スタン・ゲッツ&ジルベルト兄妹」のボサノバがあるのみ。確かに、夏の終わりの、のどかな古民家での、まったりした昼下がりの会場の雰囲気には、ボサノバかサルサあるいはハワイアンのような曲がぴったり。冷や汗をかきながら、交互に流して、なんとか自分自身を取り戻せた。鳴らす前に、ヘッドフォンで確認して、場の雰囲気にぴったりの選曲をすべきだったが、そのヘッドフォンすら、あわてて出発したものだから、携行するのを忘れる始末。これではプロ失格。菊ちゃん、ごめんなさい。今後は、より用意周到に準備します。
当日は、当店も含めて、なんと25店舗の参加があり、その約8割が20代の若い女性である。スタッフだけで、総勢70名余、来場者数は、そのお友達や、ご両親など約50名余、総勢130名余という大盛況振り。
キャンドルショップ、手作りアクセサリー、ジュエリー、ゴム判屋、陶芸、Tシャツ、古着屋、スイーツ、クッキー、着物着付け&写真撮影、ベアーのぬいぐるみ、段ボール工作教室、写真&絵画ギャラリー、移動おむすび屋、カレー屋、手作り餃子、スタンドバー,アイスクリーム屋、そして菊ちゃんの古民家暮らしの先輩である夏目暁子さんが主宰する「森のココペリ」グループの運営する「里山ウォークラリー」ありと、まさに若いエネルギーと夢が満ち溢れているのだが、古民家のどっしりした雰囲気がそれらを優しく包み込んで、何とも言えない時間の流れを作っているのだ。都会では、味わえない時間の流れ、甘く澄み切った空気、裏山からは雉だろうか、野鳥の鳴き声も時折、空気を切り裂く。これが自然と一体になって共生するということなのだろう。参加者のほとんどが東京、横浜など都会で、仕事や生活の場を持っている若者たちだ。大都会では、決して癒されない心の渇きも、この「のっ家」では、瞬時に癒される。これは、主催者の菊ちゃんとみっつー(三岡さんの愛称)の人柄がなせる技である。
当店ブースの反響はどうかというと、半日で5~6組(男女半々)のお客様から、なかなかいい音ですねと話し込まれて、いろいろ質問やら相談を受ける。ラジカセやミニコンポで音楽を聴いているのだが、もう少しいい音で音楽を聴きたい。それでも、オーディオ専門店には、高い商品を売りつけられそうで、恐くて入れないという。こうした若い女性客は周りにいくらでもいるという貴重な情報もいただいた。こうしたお客様こそ、まさに「10万円台コンポ」を提唱するリビング・ミュージックの対象ユーザーである。ということで、出店は大成功だった。始めは、浮いてしまうのではないかと危惧したものの、ボサノバのBGMのおかげで、すぅーと会場の雰囲気に溶け込むことができた。カメラマンの男子、ほんとうにありがとう。
夕刻、5時無事にイベント終了。全員の撤収作業も難なく完了。6時からの交流会を兼ねた食事会にのぞんで、驚いた。なんと60名のスタッフが残って、参加したのだ。8畳間2つ、6畳間3つ分をぶちぬいた大広間に、10人がけのテーブルを6個展開。テーブルには地元で取れた野菜をふんだんに使った精進料理8品が手際よく、次々と運ばれてくる。見た目も美しい料理で味も絶品揃い。これで1500円は安いし、なによりも大きなイベントを全員で成功させた達成感と連帯感が、交流会をひと際、盛り上げた。菊ちゃんの大学の先輩、むねをくん(プロの料理人)が、なんとその食事作りのために、一週間の夏休みを返上して前日まで徹夜状態で、準備したというから、むべなるかなである。むねをくん、ありがとう、美味しかった、ご苦労様でした。
会の途中には、渋谷を中心に活動しているミュージシャングループ「三和音」(西アフリカのドラム楽器、ジャンベとアコースティック・ギター、そして女性ヴォーカルの3人組)が飛び入りで、ライブ演奏。会場がひとつになった瞬間だった。私も、年甲斐もなく、胸に込み上げるものを感じ、熱くなった。8時、主催者の菊ちゃんの謝辞で、散会。来年の暖かくなった頃、第2回「はたけっと まーけっと」を開催することが宣言された。再会を約し、8時半のチャーター・バスで、大半は無事帰路に着いた。
見送り組は私を含め、18名。名残りの夏夜、裸電球の温かい灯のもとで、楽しい会話が弾む。今日一日は、なんと長く、充実した至福の時間だったろう。日本の若者たちも、捨てたものじゃないと力強く感じ、大きなエネルギーをいただいた。
最後に、60人分×8品=480品もの食事の上げ下げを、疲れた体にむち打って、していただいた女子スタッフには、特に大感謝を捧げたい。ご苦労様、お疲れ様と。
夜11時半、虫の音を子守唄に、いつしか夢の中。(了)広瀬
* ここまで、私の饒舌にお付き合いいただいて、ありがとうございます。この「のっ家」での「はたけっと まーけっと」イベントの様子は、「のっ家」のホームページに、詳細が載っていますので、ご興味のある方は、こちらをご覧ください。
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